クラウド型だから自然災害時も安心
奄美大島のベテラン薬剤師が導入理由を語る

ひろ薬局

所在地 鹿児島県奄美市
開局

1999年

店舗数

1店舗

常駐薬剤師数 1人
立地 病院の近く
導入年月 2021年6月
導入前の状況 他社システム利用

インタビュー動画

ひろ薬局は鹿児島県奄美大島で長年営業を続ける調剤薬局。経営するのは島出身の薬剤師・東(ひがし)裕人さんだ。21年6月に『CARADA 電子薬歴 Solamichi』(以下『CARADA 電子薬歴』)を導入した。東さんに、導入のきっかけ、導入後の状況について聞いた。

※新型コロナウイルスの影響で、オンラインでの取材となった。

導入の目的

離島ならではの自然災害の不安にもクラウド型の電子薬歴は心強いこと

導入の決め手 医薬品安全対策情報(Drug Safety Update)をワンクリックで確認できるところが便利であると感じた
得られた効果 情報処理と考察をきっちり分けられるようになり業務が効率化、個別指導対策としても安心できるようになった

東さんはもともと奄美大島のご出身ですか。

そうです。大学は東京に行きましたが、その後島に戻ってきて、長らく調剤薬局に勤めていました。独立して薬局を開いたのは1999年です。

独立するきっかけは何かあったのですか。

当時の名瀬市で介護保険のモデル事業が実施されて、そこで審査委員を務めたことから在宅医療の必要性を目の当たりにしました。その役割をこなす薬局が必要なのではないかということから開業に至りました。

現在でこそ在宅訪問は一般的になりましたが、当時はまだ珍しかったと思います。

明確な指針があるわけではありませんでした。薬を患者さんのご自宅へ届けてはいましたが、現在のようにケアが行き届いていたかといえば、そこまではできていませんでした。クリニックを回って連携について説明させてもらいましたが、医師もピンと来ていなかったと思います。そうした状況だったので、中心は在宅でしたが、整形外科の門前としての外来業務も並行して行っていました。

いまでも在宅は実施されているのですか。

いまはほとんどありません。心療内科のクリニックからの処方箋受付が中心で、私と事務員のふたり、小さな規模でやっています。

医薬品安全対策情報(Drug Safety Update)をワンクリックで確認

『CARADA 電子薬歴』導入の経緯について教えてください。

2年ほど前に島で開かれた『CARADA 電子薬歴』の講習会がきっかけでした。島の薬剤師会を通じて話があり、デモを見て、なるほどねと興味を持ちました。

それまで、どのようなタイプの電子薬歴を使われていたのですか。

九州地方に拠点のあるメーカーのレセコン一体型電子薬歴を使用していました。ちょうどリース期間が切れることもあって、切り替えを決めました。

導入の決め手になった機能はありますか。

DSU(Drug Safety Update)です。薬には製造時に想定していなかった特性が、その後見つかることがあります。そうした情報は定期的に報知されるのですが、以前使用していた電子薬歴では自動で反映されることはありませんでした。ひとつひとつの情報を個別に確認する必要があったのです。その点、『CARADA 電子薬歴』ではDSU対象の薬を処方したときに注意喚起のアイコンがついて、クリックすればその情報を確かめられます。内容的にも要点が端的にまとめられているので、使う側としては非常に便利だと思います。

実際に使い始めてみていかがですか。

投薬の際には薬剤や副作用などの情報が不可欠ですが、情報そのものは機械的に処理できる、つまり『CARADA 電子薬歴』に任せられます。私たちはその情報と患者さんの状態を照合して考察し、患者さんに必要なことをお知らせします。情報処理と考察、このふたつの役割をきっちり分けられるようになった点で、私としてはとても助かっています。

薬歴の作成についてはいかがでしょう。

薬歴作成でもっとも時間がかかっていたのは実は処方内容が複雑な方ではなく、長期間同じ処方で、病状の変化もない方でした。何を聞こう、どうやって書こうと悩んだものです。その点を指導ナビがカバーしてくれます。おかげで薬歴作成時間は短くなりました。以前は数日にわたって溜めてしまうようなこともありましたが、いまでは当日、遅くとも翌日には処理できています。
余談になりますが、当店は心療内科の門前で薬価が高い薬が多く出ることもあって、過去10年に2回個別指導を受けています。その対策として安心できるという面もありますね。

自然災害時のデータ保管への不安が解消

操作にはすぐに慣れましたか。

ひととおりの操作というのは、すぐにできるようになりました。実は知人の薬剤師にも『CARADA 電子薬歴』を薦めまして、彼はそれまで手書きで薬歴を作成していたのですが、楽になったという話を聞いています。私も、その方も年齢は上のほうになるのですが(笑)、とくに難しさを感じることはありません。

それまで、どういうタイプの電子薬歴を使われていたのですか。

九州地方に拠点のあるメーカーのレセコン一体型電子薬歴を使用していました。ちょうどリース期間が切れることもあって、切り替えを決めました。

奄美大島では『CARADA 電子薬歴』を使用されている薬局が多いと聞いています。東さんのように薦めていただける方がいるからですね、ありがとうございます(笑)

狭い地域ですから、薬剤師会などを通じての交流は盛んなほうだと思います。情報もそうした形で伝わっているのではないでしょうか。

クラウド型になったことで感じる変化はありますか。

アップデートが随時行われることがひとつ。以前は月に一度、ボタンで表示されて、クリックして落とし込むという形でした。もうひとつは、データ保管に関する安心感ですね。奄美地方は台風などの自然災害が多い地域です。停電になってデータが引き出せない、あるいは雷でデータが飛んでしまうのではないか、そういった心配がありました。そういう面で心の負担は軽くなりました。

最後に、今後の展望について教えてください。

ひととおりの使い方は覚えられたので、これからは定型文を少しずつ充実させるなど、薬局の状況に合わせたカスタマイズを進めていきたいと考えています。具体的には、認知症の患者さんの状態区分に応じた文章の追加などですね。タブレットの導入も考えています。どこでも作業できるようになるので、さらに業務の効率化につながるのではないかと期待しています。

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