ITを活用した一歩先の薬局経営

ITを使った薬局経営とは?変化の大きいこの時代に薬局業界はどうなっていくのか一緒に考えていきましょう。

2021年11月10日公開

VUCAの時代に

新型コロナウイルスの影響により、私達をとりまく環境は予想もできない変化が起きています。
VUCAの時代といわれる現代において、その変化は薬局においても同様です。

皆さんも患者さんの行動変化、制度の改定・時限的緩和などを目の当たりにして対応に追われているのではないでしょうか。

※VUCA(ブーカ)とは
Volatility(変動性)・Uncertainty(不確実性)・Complexity(複雑性)・Ambiguity(曖昧性)の頭文字をつなぎ合わせた言葉。あらゆる環境が目まぐるしく変わり、不確実性が高く将来の予測が困難な状態であることを示す。

IT活用元年

0410通知「新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いについて」を機に診療および服薬指導における対面原則が時限的に緩和されました。

これを機にオンライン服薬指導のシステムを導入された薬局も多いのではないでしょうか。
新型コロナウイルスが流行しなくても「そのうち起こる変化」が「一気に加速」したと言える事例ではないでしょうか。

いつか振り返るとこのタイミングを「薬局におけるIT活用元年」と呼ぶことがあるかもしれません。

一歩先の薬局経営

このような環境変化への対応として、これから数回にわたって「ITを活用した薬局経営」についてコラムを連載します。
ITの活用のなかでも特にデータの活用をポイントにしています。
データを活用して変化を正しく把握することで薬局が取るべき対応が仮説として見出せると考えています。

また、その仮説に対する取組みの効果をデータで検証するサイクルを継続的に回していくことを「一歩先の薬局経営のテーマ」として連載していきます。

新型コロナウイルスの影響

早速ですが、多くの変化をもたらした新型コロナウイルスの影響について、薬局の処方箋受付回数の変化について確認をします。

①2021年2月までは前年比マイナス、3月以降は回復
②8月を過去3年(2019/2020/2021)比較すると新型コロナウイルス流行前までは未回復

*データは全て (株)プレサスキューブが運営するBHI統計データを使用

上記より8月の処方箋受付回数は前年と比較すると回復(+4%)しているものの、新型コロナウイルス流行前までは回復(▲6%)していません。

これからは前年との比較だけではなく、新型コロナウイル流行前とも比較することでどのような変化が起きているのかを正しく把握することがポイントです。

次回のコラムでは更に新型コロナウイルスの影響の詳細を確認しましょう。

今後のコラム

次回の当コラムでは新型コロナウイルスの影響について、処方箋受付回数が減少した要因をデータから把握していきます。
減少の大部分を占めた患者さん、それ以外にも大きな要因の影で見逃してしまいそうな処方箋が増加した患者さんなどを確認します。 

今後、当コラムでは「売上構成の整理」や売上構成の1つである「患者数」を深掘りしたうえで、その顧客に対する付加価値の提供として「対人業務」や「在宅業務」を取り上げていく予定です。

執筆者プロフィール

金指 伴哉

薬樹HD株式会社 執行役員
株式会社プレサスキューブ 取締役

2001年 東京薬科大学を卒業後、薬樹株式会社入社
2012年〜2020年 薬樹健ナビ株式会社 代表取締役
2016年〜現在    株式会社プレサスキューブ 取締役
2018年~現在    薬樹HD株式会社 執行役員