2022年12月15日公開
当社が提供するクラウド電子薬歴『CARADA 電子薬歴 Solamichi』(以下、『CARADA 電子薬歴』)を利用中の薬剤師を対象に、薬剤師が必要に応じて患者の薬剤の使用状況の把握や服薬指導を行う「薬剤服用期間中の患者フォローアップ(以下、「服薬フォロー」)」への関心度と実施状況について調査を行いました。
本調査では、9割以上の薬剤師が服薬フォローに関心がある、必要だと思うと回答している一方で、実際に実施しているのは7割強にとどまることが分かりました。服薬フォローを実施できない理由や、実施してはいるものの課題に感じていることとして、忙しくて時間がないことに加え、患者への案内の難しさが上位に挙げられており、薬剤師が患者とのコミュニケーション方法を模索していることなどが明らかになりました。
Q. 服薬フォロー業務への関心度を教えてください
まず、『CARADA 電子薬歴』利用中の薬剤師に、服薬フォロー業務への関心度を聞いたところ、「非常に関心がある(非常に必要性を感じており、積極的に実施したい)」と「関心がある」がともに28.3%、「必要だとは思っている」39.8%を合わせて96.4%となりました。「あまり関心がない」は3.6%にとどまり、「全く関心がない(必要性を感じておらず、実施予定はない)は0%となるなど、ほぼ全ての薬剤師が、関心がある、または、必要だと感じていることが分かりました。
Q. 最も関心度の高い「対人業務」はどれですか?
また、対人業務のうち関心度の高い業務について聞いてみると、「服薬フォロー」34.3%、「服薬情報提供」と「在宅業務」がともに26.5%、「処方提案」9.0%、「その他」3.6%となり、対人業務の中でも服薬フォローに最も関心を寄せていることが分かりました。
Q. 服薬フォローの実施状況を1~5段階で教えてください
続いて、服薬フォローの実施状況を尋ねてみると、「実施するときもある」41.0%、「最低限実施している」24.1%、「他店舗よりは実施しているほうだと思う」6.0%、「薬局の必須業務として定常的に実施している」5.4%で合わせて76.5%が頻度は異なりますが実施していると回答しています。一方で、「全く実施していない」23.5%となり、服薬フォローへの関心度は高いにもかかわらず、実施に至っていない薬剤師もいることが明らかになりました。
Q. 服薬フォローを実施していない(できていない)理由を教えてください (複数回答)
服薬フォローを実施していない薬剤師に、実施しない理由を尋ねたところ、回答が多い順に「忙しくて時間がない」29.3%、「患者さんへの案内が難しい」24.1%、「患者さんの選定が難しい」20.7%、「必要な患者さんが少ない」15.5%、「その他」10.3%となりました。
Q. 服薬フォローにおける一番の課題は何ですか?(複数回答)
また、服薬フォローを実施している薬剤師にも、服薬フォローにおける課題を聞いてみたところ、回答が多い順に「患者さんへの案内が難しい」32.0%、「忙しくて時間がない」30.1%、「患者さんの選定が難しい」21.5%、「必要な患者さんが少ない」10.5%、「その他」5.9%となりました。
服薬フォローを実施していない理由としても、服薬フォローを実施しているなかでの課題としても、「忙しくて時間がない」「患者さんへの案内が難しい」が1、2位に挙げられることから、服薬フォローなどの新たな業務に対応するための時間が確保できずにいることや、どのように患者とコミュニケーションを取ればいいのかを模索していることがうかがえます。
Q. 店舗あたりの服薬フォローの実施件数はどのくらいですか?
また、服薬フォローを実施している薬剤師に、店舗あたり月に何件の服薬フォローを実施しているかを尋ねたところ、「1~9件」が68.5%となり、月間10件以上実施しているのは約3割にとどまっていることが分かりました。
Q. どのような患者さんにフォローを行っていますか? (複数回答)
続いて、服薬フォローを実施している薬剤師に、どのような患者を服薬フォローの対象としているのかを聞くと、回答の多い順に「初めて飲む薬がある患者さん」33.2%、「用法や用量に変更のある患者さん」24.6%、「副作用の強い薬の患者さん」22.8%、「慢性疾患の患者さん」10.3%、「その他」9.1%となり、初めて服用する薬があるなど、正しく服薬できるか薬剤師が心配に思う患者や、厚生労働省「薬局薬剤師の業務及び薬局の機能に関するワーキンググループ」のフォローアップの必要がある患者の属性※にあるように、副作用に関して注意が必要な患者などを服薬フォローの主な対象としていることが分かりました。患者が実際に安心・安全に服薬できているかを確認するために、服薬フォローを実施している薬剤師が多いようです。
※厚生労働省「薬局薬剤師の業務及び薬局の機能に関するワーキンググループ」第1回資料 「対人業務の充実」 12ページ
https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/000896443.pdf
Q. 服薬フォローにおける一番の利点・意義は何ですか?
最後に、服薬フォローを実施している薬剤師に、服薬フォローを実施することの利点や意義について尋ねたところ、回答の多い順に「患者さんとのコミュニケーションが増える」48.8%、「患者さんのアドヒアランス※が向上する」30.7%、「医師への情報提供につながる」17.3%、「その他」3.1%となりました。服薬フォローの実施により、患者とのコミュニケーションが増えることによる関係性の構築や、患者の積極的な治療参加につながっていると実感していることが分かりました。
※アドヒアランス:治療や服薬に対して患者が積極的に関わり、その決定に沿った治療を受けること
調査概要
調査実施時期:2022年6月14日(火)~21日(火)
調査方法および人数:『CARADA 電子薬歴』にて調査、『CARADA 電子薬歴』利用中の薬剤師166人
(『CARADA 電子薬歴』の「服薬フォロー」利用には無料の申込みが必要、本調査対象者は「服薬フォロー」機能への申込みに限らない)
『CARADA 電子薬歴』を利用中の薬剤師を対象に調査を実施した本調査では、9割以上の薬剤師が服薬フォローに関心がある、必要だと思うと回答している一方で、実際に実施しているのは7割強にとどまることが分かりました。
ですが、『CARADA 電子薬歴』の「服薬フォロー」機能利用店舗(「服薬フォロー機能」のご利用には無料のお申込みが必要)での「服薬フォロー」のためのSMS平均送信数は、18件/月※、最大店舗では約100件/月※のフォローを行っており、アンケート結果にある約7割が10件未満の水準を大幅に上回ります。※2022年11月データ
『CARADA 電子薬歴』では、「服薬フォロー」機能を提供し、薬剤の種類や服用日数などの処方箋情報、患者の疾患や生活習慣を含む特性をもとに、服薬フォローの対象となる患者の候補と患者への確認事項(アンケート)を提案して、どの患者に何を確認すべきかという薬剤師の判断をサポートしています。患者への連絡には、多くの人が使い慣れている携帯電話のSMS(ショートメッセージサービス)を使用して、回答のしやすさにも配慮し、患者が服薬フォローに対応する際の手間や負担の軽減も図っています。
今後も当社は、服薬フォローをはじめとする薬剤師の業務の支援を通じて、患者が安心・安全に薬を服用できる環境づくりに貢献します。
『CARADA 電子薬歴』の服薬フォロー機能には、薬剤師の業務負荷を減らす仕組みが組み込まれています。処方薬等から、システムがフォローを行うべき患者さんの提案や、患者さんに確認すべき内容の提案を行います。どの患者さんに、いつ、どんなフォローを行うべきなのか、服薬フォロー実施のハードルとなる部分をしっかりサポートするので、まだ業務として定着していない店舗でも、無理なく実施することができます。
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