法人専用システムより使いやすいのは
薬剤師目線で開発されているから

まごころ調剤薬局

所在地 静岡県静岡市
開局

2009年

店舗数

2店舗

常駐薬剤師数 4人
立地 県立病院門前
導入年月 2021年6月
導入前の状況 紙薬歴

インタビュー動画

まごころ調剤薬局は、静岡県立総合病院の門前にある。薬歴の作成は長年手書きだったが、21年夏に『CARADA 電子薬歴 Solamichi』(以下『CARADA 電子薬歴』)を導入した。導入から約半年が経過した頃、選定に関わった薬剤師・小林章人さんに、導入後の業務の変化について話を聞いた。

導入の目的 薬歴作成時間の短縮と内容の充実を両立
導入の決め手

クラウド型であること、シンプルな操作性

得られた効果 薬歴作成による残業時間の一掃、患者からの質問への即対応

県立総合病院のすぐ目の前にあります。バス便も多いですし、病院には患者さんがひっきりなしに出入りしています。

総合病院ですから診療科目、患者さんの数ともに多いです。門前にある当薬局では基本的にはパートさんも含めて常時4人以上の薬剤師で業務にあたっています。

小林さんご自身は、こちらの薬局に勤められてから長いのですか。

21年春からなので、まだ一年足らずです。以前は大手チェーンの薬局に勤めていました。

前の職場では電子薬歴の使用経験もあったわけですね。その経験も買われて、電子薬歴導入の担当者になられたのでしょうか。

そうだと思います。電子薬歴を使用していた経験があるので、電子薬歴ならではの使いやすさと使いにくさを判断できるということだと思います。

前職での電子薬歴、転職されてからの紙薬歴、そして『CARADA 電子薬歴』、その3点の比較を中心にお話を聞いていきたいと思います。始めに選定の経緯について教えてください。

最初に4つの候補があって、2つがレセコン一体型、2つがクラウド型でした。当薬局はそれまで紙薬歴で、電子薬歴を導入するのは初めてだったので、使いやすさは重要な要素でした。もうひとつ考えたのはリスクヘッジです。その2つの観点から考えると、一体型よりもクラウド型に分があります。

リスクヘッジというのは具体的に言えばどういったことでしょう。

一体型はサーバーを店舗内に設置しなくてはなりません。災害が起きたときなどには、データを失うリスクがあります。災害とまでいかなくても、日常的なトラブルもあります。たとえば、私は前職時代に鳥が電線を切ってしまってシステムダウンするというトラブルに見舞われています(苦笑)。クラウド型は、リスクはもちろんゼロではないでしょうが、数々のセキュリティ対策が施されていますし、店舗内サーバーよりも安全性ははるかに高いと思います。

クラウド型のなかから『CARADA 電子薬歴』を選びました。

クラウド型の2社にプレゼンをしてもらって、最終決定に至りました。『CARADA 電子薬歴』は画面構成、操作方法から、電子薬歴を初めて使う人でも問題なく操作できるのではないかと思えました。

小林さんは入社早々、同薬局の電子薬歴の選定・導入に携わった。

実際に使ってみてどうですか。

操作は、基本的にはメイン画面とポップアップされた画面で完結します。複数の画面を開いたり、下位層に入っていったりすることはありません。パソコンをふだんから使い慣れている人なら、すぐに覚えられると思います。

薬歴はどのように作成されていますか。

基本的には患者さんの主訴は打ち込んで、そのほかは指導ナビを使ってクリックで作成するようにしています。

紙薬歴時代と比べて変化はありますか。

手書きの時代は、薬歴作成時間の短縮と内容の充実を両立させることは困難でした。残業時間に食い込まないように終わらせるには、記載内容を簡略化する以外に方法がないからです。でも『CARADA 電子薬歴』を導入して以降は、その両立が可能になりました。

気持ちの面でも変わったと思います。たとえば閉店間際に患者さんが来られた場合、以前は薬歴を翌朝に回してしまうようなこともありました。薬歴作成を負担に感じる気持ちがあったからです。いまは簡単に終えられるので、後回しにすることはありません。

紙薬歴では「探す」「整理・分類する」というような物理的な作業も発生します。

それも負担です。たとえば当薬局には、飲み合わせの確認など患者さんからの問い合わせがよくあるのですが、紙薬歴時代にはファイルを探して、答えを用意して、さらにそのやり取りを記録に残す必要がありました。患者さんを電話口で待たせておいて、それらをこなすのは無理があります。いまはパソコンを開けば、そのすべてを即座にこなせます。

法人専用システムよりも使いやすい理由

前職ではどのようなタイプの電子薬歴を使われていたのですか。

サーバーを各店舗に設置するオンプレミス型で、法人専用にオリジナル開発したものでした。

専用ともなれば、実情に合わせてカスタマイズされているでしょうし、使いやすかったのではないですか。

そんなことはありません(苦笑)。薬歴はSOAPの各項目すべて手打ちでしたから時間がかかりました。時間を短縮するために定型文を用意するようにはしていましたが、各パソコン間の連携はなく、さらに外部デバイスを利用しての情報の持ち出しは禁止されていたので、定型文を保存しているパソコン以外からは利用できませんでした。ほかの薬剤師がそのパソコンを使っていたら、終わるまで待つか、別のパソコンで定型文を使わずに作業するほかなく、閉店時間の18時から2時間かけて60人分の薬歴を書くような毎日でした。

それは意外です。使いやすいものかと思っていました。

何を優先して開発するのか、ということではないでしょうか。たとえば在庫管理と結びつけるような機能はいろいろついていました。経営的な側面からいえば使いやすいシステムだったのだと思います。

『CARADA 電子薬歴』は現場の薬剤師目線を重視して設計されています。

それは感じます。ここを押せばどんな情報が出てくるのかマニュアルを読まなくても見当がつくのは、現場の薬剤師の業務に精通している方の意見が反映されている表れでしょう。指導ナビもそうですが、そういった面から満足度は高いです。

前職で毎日2時間だったという残業はいかがですか。

いま残業はほぼありません。18時の閉店後はすぐに帰宅できます。

操作性についてお聞きします。使ってみてこれは便利だなと思う機能はありますか。

指導ナビは、薬によって聞くべきこと、指導すべきことがひとめでわかるようになっています。わかりやすい例をあげれば、睡眠薬で「車の運転に注意してください」というように。こうした項目が大から小まで整理されて、毎回違う内容で表示されます。一方、以前使用していた電子薬歴は説明文なども用意されていましたが、それを自分で作ったり、探し出したり、というひと手間がありました。

残業が不要ということは、薬歴はすきま時間に終わらせているのですね。

そうです。薬局にある端末7台すべてから『CARADA 電子薬歴』にアクセスできるように設定してもらっているので、手の空いた人が、空いているパソコンを使って薬歴を作成できます。使用台数に制限がないことも効率化につながっています。

薬歴作成以外に活用している機能はありますか。

医薬品を検索する機能です。薬の在庫量が少なくなっていると気づいたときに、薬品名から検索をかけて、その薬を処方されている患者さんと照合することで、発注すべきかが決められます。それ以外にも「こういうものがあればいい」と思った機能は、たいてい搭載されているという印象です。薬剤師目線から開発されているゆえのことでしょう。

最後に、今後の展望について教えてください。

現状まだ数が少ない在宅訪問に力を入れたいと考えています。地域には高齢の方も多いですし、長期にわたって通われている患者さんもいるので、需要はあると思います。先日初めて在宅訪問の報告書と計画書作成のボタンを押してみたのですが、便利な機能ですね(笑)。今後はこの機能をもっと活用できるようにしていきたいです。

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