残業時間が激減。薬歴DXが解放した時間で、患者対話の質が変わった

薬樹薬局野川

所在地

東京都狛江市

開局

平成元年9月

店舗数

100店舗以上

薬剤師数

5人

立地

内科クリニック近く

ソラミチ導入年

2024年12月

導入前の状況

他社システム利用

インタビュー動画

薬樹薬局野川は、内科・小児科・耳鼻科・整形外科など近隣クリニックから広域の総合病院まで処方箋を応需し、1日120〜150枚を取り扱う忙しい薬局です。100名ほどの在宅患者にも対応するなか、薬歴作成の負担と服薬指導に集中しづらい状況が長年の課題でした。

『CARADA 電子薬歴 Solamichi』(以下『CARADA 電子薬歴』)とAI音声入力機能の導入後、薬剤師全体の残業時間が大幅に減少。薬剤師の川上さんに、導入の背景と現場の変化について伺いました。


導入の目的

薬歴作成の負担を軽減し、患者対話に集中できる環境を整えるため

導入の決め手

服薬指導の内容をAIがその場で要約し、薬歴として記録できる機能

得られた効果

導入後1年で残業が100時間削減。薬歴業務が平準化し、服薬指導の質も向上


――― まず、薬局の概要について教えてください。

薬樹薬局野川は、薬剤師5名、事務員3名、管理栄養士2名で運営しており、1日の処方箋枚数は120〜150枚、約100名の在宅患者にも対応しています。住宅街の中にあり、世代を超えてご家族で通ってくださる方が多い薬局です。

――― 『CARADA 電子薬歴』の導入前は、どのような課題がありましたか?

課題は大きく2つありました。

まず薬歴作成についてです。多い日は200枚近くの処方箋を受け付けるため、薬歴は隙間時間や閉局後にまとめて記載していました。「薬歴を書くための時間」を別途確保するとその間、薬剤師1人が業務を離れることになり、全体の効率が落ちていました。後からメモや記憶を頼りに入力するため、思い出す時間も余計にかかっていたんです。

もうひとつは服薬指導の質についてです。外来が集中する時間帯は服薬指導と調剤・鑑査を並行して行うことが多く、目の前のお客様との対話に十分集中できませんでした。生活背景や服薬に対する不安について、さらに深くお話を伺いたい場面でも、時間的にも心理的にも余裕を持てないことが課題でした。

――― 導入初期、スタッフの反応はどうでしたか?

最初は「AI音声入力」という言葉に抵抗感を持つスタッフもいて、従来通り手入力している場面もありました。ただ、実際の使用場面を見てもらい、一緒に要約内容を確認する中で、「思ったよりも簡単」「要点をしっかり拾ってくれている」と印象が変わっていきました。「自分が書くより充実した薬歴になっている」という感想まで出てきたのは、うれしい変化でしたね。

私自身は操作に慣れるまでほとんど時間はかからず、その日のうちに基本的な使い方を理解できました。最初は「どの程度会話を拾ってくれるのか」「どのように要約されるのか」を確認しながら使っていましたが、使うたびにAIの特徴や使い方のコツをつかめるようになり、すぐに日常業務に組み込めました。AI音声入力機能も使い続けるうちに、医薬品名の聞き取り間違いが格段に減ってきています。

――― 数値的な変化はありましたか?

大きく変わりました。2024年12月と導入1年後の2025年12月の実績では、薬剤師全体の残業時間を100時間以上も削減することができました。薬歴による残業は、私自身はほぼゼロで、薬局全体でも8割以上削減できていると思います。

仮に薬歴が残っていたとしても、AI音声入力機能のおかげで薬歴がほぼ完成した状態で記録されているため、後でどんな話をしたかを思い出す手間が省けます。既存の人員のままでも業務に余裕が生まれ、対人業務に時間を充てやすくなっています。

――― 服薬指導にはどのような変化がありましたか?

以前は服薬指導中も「あとで薬歴をたくさん書かなければ」という気がかりが頭の片隅にありましたが、その心配がなくなったことで、目の前のお客様との会話にしっかり集中できるようになりました。また、AIがより正確に要約できるよう、「あれ」「これ」といったこそあど言葉を避けて具体的に説明したり、お客様自身から出てくる言葉をできるだけ具体的に確認するなど、話し方を工夫するようにもなりました。そうすることで、お客様にとってもわかりやすい説明ができており、生活背景や服薬状況、不安な点なども、これまで以上に丁寧に聞き取れるようになっています。

AIに合わせたというより、服薬指導そのものを見直すきっかけになった感覚です。「薬歴に残す」ための作業的な会話ではなく、お客様としっかり向き合う会話に意識を向けられるようになったことが、導入後の大きな変化だと思っています。

――― ソラミチならではの機能で、特に便利なものはありますか?

1画面で複数名の薬歴を同時に開けるため、ご家族での来局時の切り替えがスムーズになりました。お客様が集中する時間帯でも、服薬指導をしている間に、AI音声入力機能により前のお客様の薬歴生成が進んでいるので、とても助かっています。「指導ナビ」機能も服薬指導のポイントをつかむツールとして活用しています。

――― 今後の展望と、導入を検討している薬局へのメッセージをお願いします。

薬樹薬局ではこれまでもDXを積極的に取り入れ、調剤業務の安全性向上と効率化に取り組んできました。従来のDXが「正確性・安全性」の支援が中心だったのに対し、『CARADA 電子薬歴』はお客様との対話を支援し、これからの薬局に求められる対人業務の質を高めてくれるものだと感じています。薬剤師の仕事を代替するのではなく、本来注力すべき対人業務を支えるためのシステムだと考えています。

DX化で生まれた時間をお客様との対話に還元し、「薬樹を選んでよかった」と感じていただける薬局を目指しています。導入により薬歴業務の平準化も進み、経験年数やスキルに左右されにくい環境が整ってきました。

AI音声入力機能というと抵抗を感じる方もいると思いますが、操作はシンプルで、薬歴入力の負担軽減だけでなく、お客様との対話への集中度も上がります。処方箋枚数の多い薬局、在宅患者が多い薬局、タイピングに自信のないスタッフがいる薬局にも、ぜひ一度試していただきたいと思います。

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