「何から始めればいいの?」に答える、あなたに寄り添う経営のヒント。
明日からの行動を一緒に見つけましょう。
2025年10月15日公開
「売上を上げたいけれど、何から手をつければいいかわからない…」
「データは見ているつもりだけど、具体的な改善案に結びついていない…」
薬局経営者の皆さん、こんな悩みを抱えていませんか?
多くの薬局で陥りがちなのが、売上分析と現場の行動が結びついていない という落とし穴です。
処方箋枚数や技術料単価などの数字は把握していても、「具体的に何をすべきか」が見えず、
行動に移せないケースが少なくありません。
この記事では、「売上分析で把握したKPI(重要業績評価指標)と現場の行動を結ぶ」
具体的な方法を解説します。
売上改善と薬局の持続的な成長に向けた実践的なヒントを、ぜひ経営に活かしてください。
薬局の売上改善がうまくいかない理由のひとつとして、
「売上の数字だけを追い、具体的な行動に結びつけられていない」 ことがあります。
例えば、前年より売上が下がった原因を「患者が減ったから」と片づけていませんか?
それが新規患者の減少なのか、リピート率の低下なのかで、取るべき対策は大きく変わります。
売上という大きな目標(KGI:重要目標達成指標)を達成するためには、しっかりとした分析が不可欠です。
調剤での売上(KGI)を 「処方箋受付回数」「処方箋単価」 といった、より具体的なKPI(重要業績評価指標) に分解して管理することで、漠然とした悩みを具体的な課題へと変えることができます。
売上の構造を理解するために、まず基本的な構成要素を確認しましょう。
調剤での売上は、「処方箋受付回数」と「処方箋単価」という2つの要素で成り立っています。
この分解はシンプルに見えますが、改善策を考える上で重要な視点です。売上が下がった場合、処方箋の枚数が減ったのか、それとも1枚あたりの単価が下がったのかを明確に区別することで、取るべき対策が大きく変わるからです。
この構造を理解することで、「売上を上げるために何をすべきか」という漠然とした課題を、「処方箋枚数を増やすために何をすべきか」「処方箋単価を上げるために何をすべきか」という具体的な課題に細分化できるようになります。
処方箋受付回数を増やすには、「新規患者の獲得」と「既存患者の定着率」の両面から状況を見極めることが必要です。
あなたの薬局は、どちらの課題を抱えているのでしょうか?「新規患者数」と「定着率(リピート率)」を分けて把握することが処方箋枚数アップのための第一歩です。
処方箋単価についても、さらに詳しい分析が可能です。処方箋単価は「技術料単価」と「薬剤料単価」に分けて考えることができます。
技術料単価は、薬局での工夫や取り組み次第で大きく改善できます。
これらは薬局の運営方針と密接に関わる部分でもあります。
一方、薬剤料単価は、処方内容に大きく左右されるため、薬局で直接コントロールすることは困難です。
しかし、薬剤料の変動は売上全体に大きく影響するので、変動を把握することは経営上非常に重要です。
「CARADA 電子薬歴 Solamichi」では、売上要因を分解して表示することができます。
売上の構造を把握したら、いよいよ改善に向けたアクションへつなげましょう。ただし、やみくもに対策を打つのではなく、「分析→計画→実行→検証」の流れを意識して取り組むことが重要です。
この章では、分析で得た気づきを現場の行動に落とし込み、継続的に成果を上げるための具体的な5ステップをご紹介します。
売上アップの出発点は、現状を客観的に把握することです。まず、過去1年間の売上推移を「処方箋受付回数」と「処方箋単価」に分けて分析しましょう。
次に、改善すべき指標をKPIとして設定します。ここでのポイントは、KPIを「いつまでに、何を、どれくらい改善するか」と具体的な数値として表現することです。
さらに、KPIは現実的かつ、測定可能なものを設定しましょう。明確で達成可能なゴールに向かって行動することで、現場のモチベーションを高めることができます。
設定したKPIを達成するために、現場のスタッフが実際に実行できる具体的な行動計画を立案します。この段階では、「誰が、いつ、何を、どのように行うか」まで詳細に決めることがカギです。
重要なのは、実行するための環境整備も同時に行うことです。必要なツールや資料の準備、業務フローの見直しなど、計画が確実に実行できる土台を整えることで、計画倒れを防ぐことができます。
計画を実行に移し、成功体験を積み重ねながら改善を進めていきます。この段階では、完璧を求めすぎずに、「小さな改善の積み重ね」を大切にしていきましょう。
改善行動がうまくいったかどうかは、検証して初めて見えてきます。
この検証結果を踏まえて、また次の現状把握とKPI設定を行います。状況の変化や新たな課題の発見により、取り組むべきことが変わる可能性もあるため、固定観念にとらわれずに柔軟に対応することが大切です。
この記事では、調剤での売上アップを実現するためのアプローチを5つのステップで解説してきました。
調剤売上は、「処方箋枚数」と「処方箋単価」という2つの要素に分解することで、課題の所在が明確になります。
そして、「分析→計画→実行→検証」のサイクルを回すことで、数字を現場の行動に変換し、着実に成果を積み上げていくことが可能です。
今日から始められること
売上改善は一朝一夕では実現できませんが、正しいアプローチで継続的に取り組むことで、必ず成果に繋がります。患者さんにより良いサービスを提供しながら、薬局の持続的な成長のために、ぜひこの記事の内容を実践に活かしてください。
患者さんや医師とのコミュニケーションを大切に、在宅業務でより効果的な薬学的側面からの支援を実現。往診同行でも情報がすぐに確認できるクラウド型の電子薬歴が必須。書類管理などの在宅業務を効率化して、薬剤師としての成長とやりがいを実感。
うさぎ薬局(沖縄県)
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