綱島中央薬局
所在地 | 神奈川県横浜市 |
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開局 |
2002年 |
店舗数 |
7店舗 |
常駐薬剤師数 | 4人 |
立地 | 耳鼻咽喉科門前 |
導入年月 | 2021年7月 |
導入前の状況 | 手書き |
神奈川県内を中心に7店舗を運営する光和グループの綱島中央薬局は、21年夏に『CARADA 電子薬歴Solamichi』(以下『CARADA 電子薬歴』)を導入した。導入計画および紙薬歴からの移行業務全般に携わった同店の薬剤師・岸田由希子さんに、導入の狙いと導入後の業務の変化について話を聞いた。
導入の目的 |
ファイル管理棚の省スペース化 |
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導入の決め手 |
グループ店舗からの「使いやすい」という声 |
得られた効果 | 省スペースと、事務作業等の軽減 |
処方箋枚数でいえば、一日あたり120から160枚くらいになります。いちばん多いのは隣接している耳鼻科からの患者さんですが、小児科、産婦人科、眼科などもこの一角にあるので処方される薬剤の種類も多く、常備している薬は2000種類を超えます。
長年の慣れもありますし、紙には紙の利点もあるので、日常業務においては紙薬歴だから特別大変とは感じていませんでした。いちばんの問題点は、薬歴の収納・管理です。店舗の壁一面をファイル棚が占めていて、さらに一定期間来られていない患者さんのファイルが休憩室の一区画を占領していました。数年ぶりの患者さんが来られた時には、患者さんのファイルを探し出すだけでもひと苦労というような状況でした。
さらに今後OTCの取り扱いスペースを確保することを考えると、薬歴ファイルの棚部分を空けることが必要でした。電子薬歴にすることで、それが可能になると考えました。
そうです。社長には事情を説明したうえで、コストに関してはIT補助金などを活用することで初期の導入費用を抑えられることをプレゼンしました。
はい。行政側に電子薬歴化を推し進める動きがあると言われていますし、いずれ必要になるということは社長も認識していました。
いくつか候補はありました。機能、コストなどを比較しつつ検討しましたが、同グループの三鷹中央薬局と瀬谷中央薬局が『CARADA 電子薬歴』をすでに導入していること、両店から使いやすいと聞いたことが決め手となりました。
いえ、そうでもなくて(苦笑)。IT導入補助金の申請がなかなか通らなくて……。再申請で通ったのでようやくといった形です。電子薬歴を使ったことのない薬剤師の抵抗感も、電子薬歴化の利点を説明することで減らしていく必要がありました。しかし、長期的に考えても今導入を行う必要があると思って頑張りました。
パソコン6台にiPad2台、計8台です。どれだけの台数に入れても費用が変わらないので、使えるパソコン全台に入れてもらいました。同時に複数台からアクセスできる点もいいと思います。
作業の中心は打ち込みがしやすいパソコンです。iPadは投薬口に1台置いてあります。服薬指導をしながら、ちょっと調べ物をしたいときなどに活用しています。
保有している薬歴数も多いですし、来局される頻度も患者さんごとで異なるので、簡単にとはいきませんでした(苦笑)。しばらくは患者さんが来たら『CARADA 電子薬歴』で基礎情報を埋めて、そのほかは紙薬歴でというように併用していました。その後、電子薬歴に転記したものは紙に「済」と書いて、そのマークが一定数溜まった患者さんに関しては、それ以降電子のほうを優先使用するというルールを定めて実行しました。まだそうした移行作業の途中段階です。
iPadでその場で写真撮影をして、即ライブラリーに保存できることです。
たとえば医療証をお持ちの患者さんが来られた場合、番号を控えておく必要があるのですが、これまでは受付で事務スタッフが医療証をお預かりしてコピーを取って、それをファイルのポケットに挟んでおくという手順が必要でした。いまはお預かりせずその場で記録し、管理もクラウド上でできます。
薬剤名から添付文書を開ける点ですね。患者さんから質問があった場合などに活用しています。あとは登録してある患者さんの住所からワンクリックで地図が開ける機能。在宅訪問や配達の際に使用しています。カレンダー機能もよく使います。薬歴は基本画面では前々回以降が表示されますが、こちらを開くとそれ以前のものも含めた長期間の推移を確認できます。
私はSOAP形式に分類した定型文を用意して使うようにしています。たとえば眼科の患者さんに出す処方薬に対しての注意点を「この目薬は冷蔵庫で保管してください」というように簡潔にまとめたものです。こうした文章は紙薬歴時代にはゴム印で何種類か用意していました。それを定型文に移した形です。指導ナビも併用して使っています。割合としては半々くらいですかね。
それぞれで定型文を作るなど工夫して使っています。統一ルールはとくに設けていませんが、操作性における疑問や、表記の仕方などについては報告しあって、ひとつひとつ解決するようにしています。
まだまだ手探りで試行錯誤しながらの移行段階だと思っています。紙薬歴のときにはたとえば申し送り事項について、その種別でハイライトの色分けをするなどのルールを設けていましたが、それを電子薬歴ではどうするのかなど解決すべき課題は多くあります。
基本的には「使いやすさ」は思っていた通りで、初めて電子薬歴を使う薬剤師も問題なく利用できています。とはいえ、戸惑いや、こういう機能があればいいのにと思う点がないわけでもありません。そうしたときにはソラミチシステムの担当者に連絡するようにしていますが、指摘した点について「いつごろに改善予定です」などときちんとしたレスポンスがあります。こうした姿勢が、より使いやすい電子薬歴の実現につながっていくと期待しています。
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