
お客様への提案時に使えるフレームワーク
2020年から、ソラミチシステム社内向けに発信しておりました「ソラミチ魂」を公開いたします。
田浦です。
本日は、私が大事にしているフレームワークの一つについて紹介します。
私が新卒のとき、特に成果をあげていた人から教えてもらった考え方です。
「商品を提案するときは、次の4つについてお客様と一緒に解決しよう。
そうすれば、おのずと成果は出てくるよ」と教えてもらいました。
その4つとは、
- なぜ、その商品なのか。
- 私にも使いこなせるか。
- その商品を買って損はしないか。
- なぜ、今なのか。
自分がモノ(車、野菜、携帯など)を購入する場面を思い出してください。
無意識に、この4つが購入の判断基準になっていませんか?
マーケティングに携わっている人なら知っているかもしれませんね。
時代によって表現や内容に多少の変化はありますが、大枠は変わりません。
人がモノを購入するときの原則のようなものだと思います。
私は、
お客様に何かを提案するとき、
サービスの企画をするとき、
多くの場合このフレームワークを使って考えるようにしています。
電子薬歴を例に解説します。
1. なぜ、その商品なのか。
前回お話した「ドリルと穴」とも関係してきます。
薬局・薬剤師が欲している【穴】(課題)を解決するために
なぜ電子薬歴を提案しているのでしょうか?
なぜ「Solamichi」を提案しているのでしょうか?
目の前の薬局にとって、他の製品でなく、
なぜ「Solamichi」が適切なのでしょうか?
これらを理解し、
「我々にはSolamichiが必要だ」と納得してもらうことが重要です。
この納得感がないと、次へのステップにつながりません。
「この課題を解決したい、だからSolamichiを導入したい」と、
他社でなくSolamichiを選んでいただく理由をつくることが大事です。
そのためには、
お客様の一番解決したい【穴】(課題)を把握することが必要です。
ですので、商談では、商品をプレゼンする前に、
商談相手の一番の【穴】(課題)をヒアリングすることが重要なのです。
企画においては、【穴】(課題)を解決するための機能開発という目線が重要です。
2. 私にも使いこなせるか。
個人的に、「Solamichi」を展開するにあたって、
ひいては薬局業界で勝負するにあたって一番重要なポイントが
「私にも使いこなせるか」だと思っています。
競合他社との差別化の要因でもあり、
我々の武器となるのが「使いやすさ」です。
電子薬歴はもちろん、
お薬手帳、オンライン服薬指導サービス、すべてにおいて
「使いやすさ」を大きな武器にすることが
成功のポイントだと考えています。
人は「変化」を恐れます。
特に、現状に大きな不満を抱えていなければなおさらです。
現状の薬歴システムや紙薬歴に慣れている薬剤師にとって、
新しいシステムをいれることで仕事が増えたり、
習慣が変わってしまうことに不安を覚えることは当たり前のことです。
それだけ、新しいものを取り入れることには不安がつきまといます。
これこそ、「私に使いこなせるだろうか」という不安です。
それは、ほかの薬剤師や患者様に対しても同じです。
「新しいシステムを導入しても、他の従業員が使いこなせるだろうか。不満が出てこないだろうか」
「電子お薬手帳やオンライン服薬システムを導入しても、果たして患者様は使いこなせるだろうか」
と心配になるわけです。
この心配を解決できる商品を作ることができれば、
使いこなす運用を提案できれば、
競合に対しても優位に立てるでしょう。
我々がより広く受け入れられるために非常に重要な部分です。
だからこそ、
企画には、
「お客様・患者様が使いこなせるか」を大前提に企画してほしいし、
営業には、
目の前の薬局の運用に沿った最適な使い方の提案までしてもらうことを期待します。
また、商品だけでなく、
お客様が使いこなせるイメージがわきやすいマニュアルや動画、
簡単に患者様へ案内できるチラシやポスターまでを含めて、
サービスを展開することが重要だと思っています。
3. その商品を買って損はしないか。
人間の購買心理で「人は感情でモノを買い、それを理屈で正当化する」
という言葉があります。
BtoCのビジネスでよく聞きますが、BtoBも変わらないと思います。
同様に、感情を動かせるかどうかも重要です。
そして、「Solamichiいいね!欲しいな!」という感情になってもらったあとに、
2つのハードルが出てきます。
それは、
・「自分の判断は正しかった」と自分を納得させること
・「この判断は正しい」という正当性をもって周りを納得させること
の2つです。
理屈の部分ですね。
特に、BtoBだと周りを納得させることが重要かと思います。
目の前のお客様が、自分と周囲を納得させるための「武器」を渡してあげることが大事です。
・薬局にとってSolamichiが必要な理由
・誰でも使いこなせる理由
・導入薬局の声
・充実したフォロー体制
・わかりやすい価格設定
・エムティーアイやソラミチシステムという会社の安心感
・実績
・将来の構想
などなど、お客様が自身の判断を正当化できる「武器」を渡すことが重要です。
人間は得をするよりも損をしたがらない生き物とされています。
人間は得るときに感じる価値よりも、
失うときに感じる価値のほうが大きくなる傾向があるようです。
この商品を購入しても「損しません」と理解してもらうことが大切ですね。
そして、最後に
4. なぜ、今なのか。
なぜ「Solamichi」を今のタイミングで
契約しないといけないのでしょうか。
来月でもなく、3カ月後でもなく、来年でもない。
なぜ、今なのか。
これを伝えられる営業担当は成果を残しやすいでしょう。
一方、お客様の反応はいいのに先延ばしになってしまうことが多い場合は、
この訴求が弱いのだと思います。
比較的シンプルで、他社でもよく見られる施策が値引きやキャンペーンです。
ただ、値引きやキャンペーン以外でも、
お客様の心からの【穴】(課題)を理解して、
それが「Solamichi」で解決できると提案できれば、
なぜ今なのかも自然と解決できます。
このままの状態を続けるか
それとも「Solamichi」を導入して今すぐ解決するかを
お客様に選んでいただけるからです。
心から解決したい課題を今すぐ解決できる提案が目の前にあって、
それを先延ばしにするお客様は少ないと思います。
いかがでしょうか?
ぜひ、企画・営業の際にこのフレームワークを意識してみてください。
- なぜ、その商品なのか。
- 私にも使いこなせるか。
- その商品を買って損はしないか。
- なぜ、今なのか。
本日は以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


